寒い朝。薄灰色の鱗雲の、隙間を埋めているのは水色。少し雨が降るかもしれない。

まだ濡れているコーヒーカップに弱い光が当たる。蟻の動きが鈍い。手のひらにのせて、このまま外に放すのもかわいそうだから、部屋に逃した。誰だってそうするだろう。

明日は休日。今晩は飲み会。どういうわけか休みの前日に飲み会が多い。残らないといいけど。散歩はシラフが一番だ。シラフの写真。のっぺりとした、壁紙みたいな写真が好きだ。

コントラストを落として、明度は普通で、彩度を少し抑えて、ボケはほどほど、少し人工的な感じがして、背景が生きていて、主役がいるのかいないのかわからない。それは憧れ?僕自身?写真が撮りたい。