昔々あるところに、へらへらしたしゃもじともじもじしたヘラの兄弟がおりました。ある日二人はお母さんにこう言われました。

「あんた達!しゃもじがへらへらしてたらヘラみたいになっちまうし、ヘラがもじもじしてたらしゃもじみたいになっちまうよ!あれ?そこまで問題ないわ言ってて思ったけど!じゃ、今晩カレーな!」めでたしめでたし。

 

娯楽娯楽娯楽。世はまさに娯楽地獄。くらえ!エンドレス娯楽!ちゅぴー

あ、忘れてた!忘れてたことを!ということは今思い出したのかというとそうでもない。俺はきっと何かを忘れている。そしてそれは時代の隙間に挟まって波に打たれている。そこのカニさんそいつを引っ張り出しといてくれ。きっと取りに行くから。

なんてドラマが始まらない。オープニングがぱっとしない。多様になった分個々のキャラクターが薄まってしまった。何でもできる何者でもない者たちが主人公になった。それでいい。俺はもう少し眺めてみるよ。選択。立ち止まるという選択すら可能になった。前後がなければ置き去りになることもない。何という自由。のっぺりボイスで歌い上げよう。

 

もぐもぐ。はッッッ!!!羊羹食ってる場合じゃねえ!